このごろにわかに盛り上がっているムーブメント、それは「サウナ」。
そんなサウナの魅力を一気に身近に感じることができる「はじめてのサウナ」という本を読んだので、書評にしておきます。
日本サウナ・スパ協会公認の「サウナ大使」であるタナカカツキさんと、ほりゆりこさんによる肩の力が抜けた可愛いイラストでまとめられた一冊です。
この本の概要
これまでおじさんたちのものと思われていたサウナですが、その魅力は無限大。
この本ではサウナのたのしみ方や「ととのう」という概念の存在、世界各国で愛されているサウナのスタイルなど、タイトルどおり「はじめてのサウナ」にうってつけの一冊。
この本を読んだあとは、なにをおいてもサウナに行ってみたくなること間違いなし。
サウナ入門に最適なので、気になった人はぜひ手にとってみてください。
実際に読んでみて感じたポイント3つ
僕が「いいね!」と思ったポイントを3つ挙げておきます。
ポイント1:平易な文章でサウナのことがひととおりわかる
まずひとつめのグッドポイントは、この一冊でサウナの基本的なところがしっかりと抑えられる点。
たとえば
- サウナの基本である「温冷交代浴」や外気浴について
- ロウリュやアウスグーフ、ヴィヒタ、ウィスキングなどのサウナ用語について
- 「ととのう」「グルシン」のようなサウナ愛好家の世界の用語
- 冷え性や肩こりの改善など、サウナによる健康上の効能
ほかにも
- 「サウナ室には何分入ればいいの?」に対する回答
- サウナ室におけるマナーや気遣いのこと
- はじめは水風呂は入れなくても良いこと
など、初心者が不安に思っていることをちゃんと解きほぐして教えてくれるのが良かったです。
これでしっかり予習していけば、素敵なサウナデビューができるはず。
ポイント2:サウナで「ととのう」という感覚の片鱗がつかめる
サウナと水風呂、外気浴を繰り返すことで得られる、心が静まり広がっていく歓喜に似た感覚。
これをサウナ愛好家たちは「ととのう」と表現します。
全身に血が巡り、鼓動が高まることで感じられる圧倒的な高揚感。
それは、ランニングハイに似たような感覚とも、宗教体験に近い感覚とも言われるモノ。
この本をきっかけにして「ととのう」という感覚を体験・理解したくなるひともたくさんいるはず。
もちろん、僕自身もそのひとりでした。
まんまとサウナの世界に引きずり込まれている……!
ポイント3:北欧諸国でのサウナのスタイルがわかる
もうひとつのポイントは、北欧の人々の生活の中にサウナがどのように溶け込んでいるのかといったような、文化的な知識をつけることができること。
たとえば
- フィンランドの人々は太陽のような暖かいものを求めサウナに辿り着いた
- 本場フィンランドでは、サウナ室の外はマイナス20℃の世界。
- サウナで体が温まったらそのまま氷のはった湖に入るのがふつう(!)
- フィンランド、ドイツ、リトアニア、日本のサウナスタイルの違い
などのように、世界で愛されているサウナの文化的な違いも抑えることができます。
絵本のような本ですが、必要なところは写真が使われているので、実際のフィンランドの湖畔に佇むサウナ小屋や氷のはった湖の様子をよくつかむことができます。
この本を読んだことで、僕の人生のやりたいことリストに「フィンランドのサウナ小屋と凍った湖でととのいたい」という夢が刻まれました。
この本をおすすめできるひと
この本をおすすめできるひとはこんな感じ。
- サウナに興味があるけど、正しい入り方がよくわからないひと
- 北欧におけるサウナの文化的意味や発祥について知りたいひと
- サウナで「ととのう」という感覚を味わいたいひとの入門書として
まとめ:日常の「サードプレイス」としてのサウナ。
スターバックスのコンセプトに「サードプレイス」という考え方があります。
それは「職場でも自宅でもない、もうひとつの自分の居場所」。
僕は、街のサウナにはサードプレイスになれるポテンシャルがあると思っています。
余計なノイズのないサウナ室の中で、瞑想のような時間をとってリラックスすること。
静かな空間で、自分の身体と向き合いながらじっくりと過ごす時間は、忙しい現代社会における至高のひととき。
僕自身サウナはめっちゃ好きなので、この本で学んだ知識を活かして「サ道」を邁進したいと思っています。
サウナと言えば、風呂漫画「テルマエ・ロマエ」の作者ヤマザキマリさんの著作「国境のない生き方: 私をつくった本と旅」を読んで知った東北・八幡平にある「オンドル小屋」とかも近いうちに行ってみたいな。
気になった方はマンガ版の「サ道」もおすすめです!
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