以前読んだ松浦弥太郎さんの「場所はいつも旅先だった」。
関連記事:【書評】場所はいつも旅先だった(松浦弥太郎著) | 「旅」とはそこで「生きる」こと。
いつもは旅に関するエッセイやストーリーが多い松浦さんの本ですが、ちょっと人生や仕事術などに関するテーマを見つけたので読んでみたらこれがすごくよかった!
本の名前は「もし僕がいま25歳なら、こんな50のやりたいことがある。」です。
この本の概要
いまの松浦弥太郎さんの目線から「25歳のころの自分に伝えたいこと」をまとめた本。
いま20代で社会に出る前の人達や、若手社会人にも応用できるところはたくさんあると思います。
実際に読んでみて感じたポイント3つ
僕が「いいね!」と思ったポイントを3つ挙げておきます。
ポイント1:小さい約束の積み重ねが信用になる
1つ目のポイントは「小さい約束の積み重ねが信用になる」というところ。
実際に自分で会社で仕事を始めてみるとわかるけど、はじめの壁は「信頼」を勝ち取れるかどうか。
これは会社員だけに限った話じゃなくて、フリーランスでも同じ。
実力はもちろん大事だけど、それ以上に人と人との関わり合いの中で大事なのは「信頼」。
信頼を積み重ねてこそ、はじめてやりたい仕事や大きな仕事が回ってくる。
ちなみに、この「小さい約束こそ大事にして必ず守れ」ということは、偶然同時期に読んだ小倉広さんの「あたりまえだけどなかなかできない33歳からのルール」にも書いてあったもの。
25歳でも33歳でも、もしかしたらいくつになっても一番大事なことなのかもしれない。
ポイント2:失敗は成功に変えることができる
ふたつめは「失敗を成功に変える」というメンタリティ。
失敗は誰もが恐れるものだし、できれば避けて通りたいもの。
でも実は失敗したときって「そこからどうリカバリーするか」を誰もが注目している場面であって、そこでうまく巻き返すことができれば一気に成功体験に変えることができる。
実際の世の中では「うわ、失敗してしまった〜」と思うような状況でも、実はまだ失敗は確定していない場合がほとんど。
「やってしまった」と思っても実はまだ場面は切れていない。そこで気を抜かずにうまく対応することができればそれは一転して「成功体験」になる。
「雨降って地固まる」という言葉の通り、一度おきてしまった状況をいかにプラスに変換していくことができるか。
若くて失敗できるうちに、その能力を磨いておくと、未来の自分を助けることになる。
ポイント3:素振りを怠らない
もうひとつは「素振りを怠らない」というところ。
例えば料理に関して言えば「料理は素材が命」で、良い素材をおいしく仕上げるには、調理は必要最低限がベスト。
だけど、人生においては「素材」よりも「調理」のほうが大事で。
どんなに良い素材でも、ふだんから素振りをしていなければ結果を残すことはできない。
逆に言えば、これは「人生において素材の優劣は大した問題じゃない」ということ。
後天的な素振りの積み重ねで「自分の到達点」を伸ばしていけるのは、すごく希望あることだと思う。
この本をおすすめできるひと
この本をおすすめできるひとはこんな感じ。
- 世の中に踏み出したばかりの25歳前後のひと
- 新しい環境でこれから足場を作っていくひと
まとめ:独立しながら、和に加わりながら。
この本には他にも
- 利益は5パーセントで良い。勝ち逃げはしない
- 人と群れない。「あの人たち」と呼ばれない
- タダのものには近寄らない。代わりに何かを失っている感覚を持つべき
といったような金言がたくさん。
やっぱり「過度に依存的にならずに自分の独立を保ちながら、周りと気持ちいい距離を保ちつつ仕事で活躍していく」というのが気持ちいい関係だと僕自身常々思っているところはあって。
そうしたスタンスを目指しているひとには得るものの多い一冊。
おすすめです!
関連記事:読んだ本の書評
#もし僕がいま25歳だったらこんな50のやりたいことがある。 読了。すごく良かった……!
・「もし」の視点を持つこと
・小さな約束こそをきちんと守ること
・群れないこと
・人はいつも自分の所作を見ていること